Gtv  Technical Design History

-6- 【 リアバルクヘッド Rear bulkhead 】

    Tipoプラットフォーム車の中で、916だけはリアバルクヘッド(リアシート   バック裏の隔壁)を備えたクルマとなった。理由は二つあり、Spider専用設計 である事と、マルチリンク・サスをリアに与えられた事による。       (リア・マルチリンク・サスに関しては、後述) SpiderにしてもGtvにしてもスポーツカーであるので、トランク容量、トランク スルー等の利便性は我慢してもらえる。そもそも、Spiderとなると幌を格納  する空間が必要であり、シートの後ろは機構と剛性アップに使ってしまって  構わない。                               走行中に非常に強い力を受ける為に、この部分の剛性不足は、そのまま    ハンドリングや乗り味の違いとして露呈する。スポーツカーとしての916は   ここに隔壁(Rear bulkhead)標準装備することによって剛性を確保した。 この隔壁の為、リアウインドを通じた後方視界は損なわれてしまうが、 デザイン的にはクルマが後方に行くに従って厚く高くなっていくエッジ・シェプ が実現できた。                             真に、機能(機構設計)を形(デザイン)に体現した芸術である。

■つづく、次章へ

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