【  Gtv naturalizzata in Giappone 】

フェーズ2. フミア氏初対面

    こんなデザインをしたデザイナーはどんな人物か、思い浮かべながら、Yの    ステアリングを握りつつ生活の送って5年程経った頃、Y専用掲示板(BBS)に、 エンリコ・フミア氏来日し、Yのオフミに訪問するとの通知があった。      素晴らしい、あこがれの人に会える。 2003年6月8日予定ぃーーー !!!     もう、仕事がどうなろうと、いかなる家事都合があろうと、冠婚葬祭あろうと、  家の敷居をまたげなくなろうと、友や親戚を失おうと、何があろうと ・・・   かまわず、、、 6月8日早朝には東名高速を疾走していた。 その時は、      旧来の友人でGtv乗りの、I坂氏も並走しての同行していた。実はYの     オーナーMtg.なのでGtvは主旨に反することになるので、Gtv乗りの彼は   遠慮していたが、それを無理に連れて来た。それはGtvも同じフミア作だから。 オフミ幹事のI村氏の要請で早めに集合場所駐車場(山中湖 アバルト美術館)にて 駐車場場所取り、参加車(者)誘導の任があり、一番に到着した僕は参加車の入場  と駐車位置誘導をしていた。                          予定では、35台来る。順に誘導して停泊させて並べていると、14台目あたりの   Yにフミア師が同乗してきて、登場。Yのドアーを開け颯爽と駐車場に降り立った。 彼にとっては、そこには多くのYがいる情景に囲まれて、感激の様子。       そうでしょう、いっぱい走っている本国にても、意図的にYがこんなに集まる    事はないでしょう。                              師はYの中を彷徨うに練り歩くが、既に各オーナーに囲まれ始めている。      僕も近づきたいが、駐車場の誘導で手が離せない、イライラ。           まもなく、駐車場がYで満杯になり、誘導作業は勝手に止めた。          で、I坂氏と二人、フミア氏を遠巻きに眺めながら話していた。          「サインがもらえないかな?無理かな?」と言うが、肩に下げてる彼I坂氏の    カバンにはちゃっかりサインペンと台紙が準備されている。僕は僕でフミア氏と   ツーショット写真が欲しい。他、回りのYオーナーをみると、皆がサインペンを   こっそり隠し持って、そわそわしている。誰もが、頼めなくて、切り出せなくてそわ そわしながら師をある距離おいて遠まきに見ている。               さて、僕はツーショット欲しいが、そうなると誰かにシャッターを押して      もらわなければならない。 で、I坂氏に頼む事にしたが、彼は他人のデジカメに  慣れてないので、慣らしに試し撮り練習したいと言う。で、シャッターの試し撮り  としてデジカメを彼に持たせて、自分のYの横(Gtvとの間)に立った、その時  ・・・ なんとぉ、フミア師が自ら僕の横に立ってくれてアングルに入ってくれた。 なんとぉ、師の方から入ってくれました。感激、要請不要、感動遭遇、Just-inで  あります。数枚をツーショットで取るが、僕も感動で震えるし、シャッター押す   I坂氏も手が震えている。頼むから、ブレないでくれよ。             とっさに声を出せない局面であったが、いちかばちかで英語で簡素に御礼を言うと、 通じるではないか。さすが国際人、ビジネスマン英語はOKのようである。     で、ついでにズーズーCく、サインももらった。                 幸運な人って、出会いが、向こうからやって来るものなんですね。         でもその直後になると、そばで様子を見ていた全オーナー皆さんが血相を変えて   サインペンを持って我先にと群がって来た。 決壊した堤防、関を切ったように   みんながなだれこんで頼み込む。仕方ないので、ここでもまた僕は誘導係となり、  サイン会の整理係に変化(へんげ)して、順に台紙(多くはYカタログ)とペンを  預かり、師に「ここへと言ってます」と指差して依頼する係である。気が付くと、  僕のYのルーフ、ボンネットがサイン会場の机と化している。長蛇の長ー〜い列。  サイン会が終わるとぼくの手やポケットには返し忘れたサインペンが20本くらいの  残って文房具屋となっていた。                         こんな駐車場での騒ぎが終わり一息ついていると、涙流してるI坂氏を見つけた。  「どうしたの?」と聞くと、「もう言葉が出ません、感激で涙です」と絶句してる。 彼は自分のクルマのところに僕を連れて行き、助手席のダッシュボードを指差した。 なんと、そこにはフミア師のサインが書かれていた。真紅のボードにくっきり    黒で、”Enrico Fumia”がオブジェ的にシグニチャー。彼は、放心状態で無焦点な目 つき。そうでしょうね、自分の愛車をデザインしたデザイナー自身がサインして   くれたのですから。この時点で、日本で数台の希少価値のGtvでしょう。     さて、駐車場の騒ぎが終わり、サインを戴いたカタログを大事に皆がカバンにしまい これから、フミア師のプレゼンテーションが始まる。師、一同はアバルト美術館の  ホールに吸い込まれた。 プレゼの後には、Q&Aがあり、幹事のI村氏がいきなり 僕に質問を振ってきた。”豆鉄砲喰らった鳩”な僕は、用意悪く質問が思い浮かば  なかった。で、先にS瀬氏に頼んでおいて、その間に自分の質問を思案、捻出した。 ちょっと玄人的なクルマ・デザイン質問を投げた。師、通訳スタッフは、一瞬、   「むむぅ、、、こんな質問するのはプロ(デザイン関係者)かぁ?」って      表情になった。                                師の大変丁寧なQ&A談議の後は、ホールから出て、美術館中庭にて全員が師を   囲んで記念撮影。背景にはY、Gtvが入り、そして場所が美術館だけに、     大変素晴らしい絵になりました。中心には、笑顔で嬉しそうなフミア師。      デザインを熱愛して購入したオーナー多数に囲まれています。           AlfaRomeoオーナーはどちらかと云うと”走り”で車種購入選定しますが、     対極のYのファンは”デザイン”に惚れて購入すると人々である。         それはそれは、とても感動的な情景が、写真に焼き付かれました。         その後は、河口湖湖畔へと全車移動して、イタ飯レストランテにて昼食会。     まず、食事前にそのレストランテに地面が見えないくらいに敷石のようにきっちり、 ピッタリ並んだYを見て、師は感激。自らデジカメを持ち出して、危険ながら高い  ところへ上がって撮影しまくり。                        乾杯して、それからフリートークで師と談笑、食べる、話す、記念撮影、      ツーショット、飲む、でオープンテラスで、なごやかとした午後が進む。僕は、   ツーショットとサインをゲットして嬉しいもんだから、一人祝杯をあげる。     追加、追加、追加してvino!。                         少々、酩酊領域の入口にさしかかっている僕。どうせ、渋滞が酷いはずなので、   暇つぶしながらどこかで醒ましてから帰ろうなんて、I坂氏と相談しながら     飲み呆けていた。 さまして、サイン持って、もう帰るだけ。

■つづく、次章へ

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