【  Gtv naturalizzata in Giappone 】

フェーズ22. 点検開始、ナンバー取得のため

    翌日、A.T.L.J.社から、「陸揚げして、今弊社に御クルマがあります」と  作業開始の連絡があった。いよいよ、僕とYuGtvが陸つながりになった。  しかし、これからは、幾重もの認可、検査の壁が待ち構えている。  最終的にナンバープレートを取得して走り出す為の長い工程である。 が、実はナンバープレートはとっくに取得済みで手元にある。 何を隠そうイタリアのナンバープレートである。何を隠そうなのだ。 というのはGtvがイタリアで走っていた時のオリジナルのナンバープレート である。ほんとは輸出時の登録抹消時に廃棄すべきものであって”単体”での 国外持ち出しは禁止である。にもかかわらず、 何故ここにあるのか? < スパイ大作戦 > イタリア・クルマ・デザイン界で信頼されるフォーワーダーのミリオリーニ Migliorini氏(イタルデザイン共同創業者である宮川氏の友人)が、 FumiaGtvが日本に行くことを知り、スタッフへ指令が下された。 「ナンバープレートはつけたままコンテナに入れる事。尚、バレても 当局は関知しない」。ミッション・ポッシブルである。 プレート単体でないから。 ↓ 日本の港に接岸。コンテナが陸揚げ。 ↓ 日本のエージェントに予め指令があり。「通関前にコンテナを開けて、 ナンバープレートを外して密送する事」。ミッション・ポッシブル である。この時点ではGtvの所有権はエージェントにあるから。 ↓ ナンバープレートはGtv本体とは別に先に宅急便にて、 不安にかられているオーナーで届く。 <スパイ大作戦終了> この作戦が成功したのは、、、 通常の輸出入業者でなく、Migliorini氏がクルマデザイン界の人であったから。 このGtvを、試作車、ショーカー、1/1モデルとして海外へ出せたことに よる。仕事仲間のフミアさんとMiglioriniさんの友情のおかげ。 個人輸入であるからこそ出来た事と云えましょう。 プレートにはトリノの羽虫が付着していたが、これは密葬した。

■つづく、次章へ

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