【  Y 日記 】


車・検・報・告・書

    拙車の初回の車検が終了しました。 1998年の3月に登録でしたので、今回が3年目の初回の車検でした。 車検時、走行距離 30300Km でした。 だいたい自分の思惑通り(予測通り)の点検事項で終了できました。 が、”予想外の痛み”と、”メカからの指摘、アドバイス”がありました、 ので、参考になればと思い以下に報告します。 尚、拙車は、1200cc 8バルヴ ECVT車です。 1400cc、16V、マニュアル車の場合は これと異なる部分がありますので、参考として御覧下さい。 尚、車検を頼んだのは、埼玉県三郷の某alfaショップです。 alfa車のチューンを得意としていて、イタ車全般(FIAT、Lancia、マゼ、 フェッラーリ)に、欧州車全てOKな店で、私が今まで遭遇したショップの 中では、メカの腕が最も”確かな”ところと思ってます。 ■ 事前の打ち合わせ(車検二週間前)と、引渡し。 ショップに赴き、事前に打合せを行いました。これは、部品を事前に手配して 車検作業を速やかに進めるのが目的です。 私から、車検証の写しと、 YのリペアーNo.(ボンネット内手前の車体No.刻印したプレートに書いてある)等の 各部の番号の写真(デジカム撮影)のプリントアウトを持参し、 特に希望する整備点をお願いした。 ・ タイミングベルト(以下 Tベルトと略称)交換 ・ カムカバー・ガスケット交換 ・ ECVT オートマオイル交換 他は、型通りの点検整備と言うことで依頼した。 で、2週間後の引渡し。 間に千葉Off-Mtg.会をはさみ、2週間後の2月下旬に拙車Yを整備に出した。 再訪問すると、手順良く頼んだ必要部品が入荷していた。 ざっと見せてもらい 担当者と品評会を行う。 Lanciaであっても、それ程に部品が高価でないことや、 Tベルトの貧弱なことや、一部の部品はガレージ伊太利屋経由で入荷してる事、、、 等など論じていた。 こうして、寂しいが我が子Yを託してきた。 それから、ステアリング中央には上図の張り紙をテプラで貼った。 ショップの方には失礼かもしれないが、念の為のお願いでした。

    預けてから2週間後に愛車Yはあがってきた。 ちょっと期間が延びたのは 途中で予想外の交換、整備があったので、部品再手配となったのが理由である。 で、下記が車検整備結果の報告です。 ■ タイミング・ベルト交換 そもそもLancia社マニュアルによると、”60000Km毎 or 48ヶ月毎”と謳ってある。 しかし、伊車乗りの中ではこれを信じるもの僅かである。 それに、Yでは これに関する統計データがない。 と言うことで、小生は交換依頼をしておいた。 交換後に、使用後のベルトを観察した。 過去に乗った伊車達の経験では、 ベルトが劣化すると、外周表面に細かいヒビがあったり、内周のゴム凸に 縦スジが入っていたりした。 で、今回はずしたベルトを見ると、それらの劣化を 示す症状はなく、綺麗なもんである。 で、取りこし苦労で、まだまだ耐久可能な状況 かと思っていたら、担当者が、 「実は我々が知らないところで、信じられない事が起こっていたのである」と、 日曜TV番組、特命リサーチ200Xのナレーション台詞みたいな事をいわれた。 実は、ベルトが信じられない程延びていたのである。もう少しでテンションの 作用が効かなる段階に達していたとの事。 やはり、油断大敵であった。 原因は、担当者談では、使用状況、環境のせいではなくて、ベルト自体の幅と厚さが 不足してるせいではないかと言う。 帰宅して、ノギスを充ててみると、 幅は僅か15mmで、厚さは、僅か2.4mmである。 こんな機械ミシンでも使えない 脆弱なベルトを採用するなんて。 信じられない事が、トリノでおこっていたのである。 自分の老婆心が事前防止になりました。 ■ カムカバー・ガスケット交換 以前からオイルの滲みがあった(”2000-06-24 オイルの滲み その2” 参照)ので、 踏みきった整備であった。 原因はまだ不明であり、今後の経過を見ないと 解らない。 でも、担当者の指摘は、長年の経験では、こう述べた、 「たぶん、オイルのせいでしょう」。 ガーーン、拙著HomePageでも小生は A-gipを長年推薦していたが、担当者曰くあまり好ましくない、との事。 で、どんなオイルがお薦めかというと、後述のオイル交換を参照してネ。 今回は、ガスケットを交換してシール剤を綿密に塗ってもらった。 とにかく、今後の経過を注視したい。 ■ ウオーター・ポンプ交換 これが、まったく予想外の交換であった。 過去のUno、DEDRAでも丁度6万キロまでは 持ちこたえた。 メカの方が、液漏れが始まっているのを発見、自分のとこに電話連絡 があり急遽交換となった。 この部品の入荷で今回の整備が延びてしまった。 まだ3万キロなのに、早いではないかと、彼に責任ないのに問うと、担当者曰く、 「確かに早いです。 たぶん、初期からの部品不良でしょう」、との事。 いくら乗り方に気を付けていても、これには勝てない。 あきらめる。 交換部品を見ると、ちょっと小さい気がする。 1100ccのUnoの時より小さい。 少々キャパ不足では、、、?。 ■ エアコン・ベルト交換 これは、殆ど痛んでない。 拍子抜けする程、劣化が少ない。 ひょっとして、ラバー・プロテクト(”1999-06-07 ラバー・プロテクト”参照)が 効いていたのではと、考えたりしていた。 でも、車検時には要交換でしょう。 ■ オルタネータ・ベルト交換 これは、殆ど痛んでない。 拍子抜けする程、劣化が少ない。 でも、要交換でしょう。 ひょっとして、ラバー・プロテクト(”1999-06-07 ラバー・プロテクト”参照)が 効いていたのではと、考えたりしていた。 でも、車検の際には要交換でしょう。 ■ エアー・クリーナー交換 マニュアルによると、”30000Km毎 or 24ヶ月毎” となってますが、やはり環境、 極東国板東地帯、渋滞、湿気、空気の汚れ、政治の汚れ等の要因で汚れが早いんでしょう。 (日記 1999-09-12参照 ) まだ、交換不要と自分は思っていたけど、メカ曰く、「もう交換です」と、 指摘されました。 ■ エンジン・オイル交換 担当者に叱られました。 「ヘッドカバーを開けると、オイルが変色していた」、と言う。 正直に、オイル漏れ防止剤を添加した事を告白し、懺悔する。 (”2000-11-23 オイル滲みの対処”を参照) で、担当者は一応お薦めのオイルに交換しておいてくれた。 しばらく、これで交換を今後行い経過を見てみましょう。 尚、このショップでリッター売りしてくれるとの事でした。 ■ オートマ・オイル交換 マニュアルによると、”45000Km毎 or 36ヶ月毎”となってます。 36ヶ月は 経ってますので、交換です。 交換時の話では、劣化は特に無かったとの事でした。 ■ フロントブレーキ・パッド交換 担当者に指摘されました。 「パッドが減ってました」、との事。 自分で点検して減ってはいなかったのに! 実は、パッドの片面側が減っていまして、目視点検では見えない部位でした。 御存知のように、パッドは対で一輪に使います。 で、この対の外側のパッドの 方が減りが早いのです。 片減りの原因は、シングル・ピストンのせいらしいです。 写真見てください、2mmも差異が出てます。 それでも、従来の伊車に比すると 距離に対しての消耗は少ないと思う。 ちなみにパッドの大きさとしては、Lancia-DEDRA、Delta、Alfa-145、146、 FIAT-BRAVA、BRAVO、更に Citroen-Xsaraと同じサイズです。 但し、キャリパー内ピストンにはめ込む金具の径が違って、小さいらしい。 つまり、それらと同レベルの制動キャパシティーのパッドを、小さいピストンで 駆動してる事になる。 やはり、ボディーに対して、オーバーキャパであろう。 (”1999-12-12 パニック・ブレーキ” 参照) ちなみに、上記の車のパッドがそのまま使える訳ではないです。 それを、少し加工して流用したらしい(ピストンへの取付金具部分)。 これぐらいの工夫はこのメカはする。 だから、 「部品がないのでお手上げです」、と安易に言い訳するショップには、 並行輸入車は任せられないと思った。 それと、この流用工夫で部品代が安価になった。 正直、、、ありがたい。 ■ ブレーキ・オイル交換 結構に液の汚れがあったらしい、ので交換。 たぶん、水分が溶け込んだせいでしょう。 放っておくと、流体経路の各部シール材等を痛めるとの事。 ■ パワステ・オイル 結構に液の汚れがあったらしい、ので交換。 たぶん、水分が溶け込んだせいでしょう。 放っておくと、流体経路の各部シール材等を痛めるとの事。 ■ 作業報告 正直に言って、自分の知らないと部分で、”症状が進攻していた”部分が ありました。 やはり、定期的にプロに点検してもらうのが、早期発見予防に なり、10万キロ達成を志す者にとって大切でしょう。 担当者のアドバイスは、 「今回は遠慮なく整備をさせていただきました。 少々費用がかかったとお思いでしょうが、 長い目で見れば、今手を打った事は 今後に違いがでるはずです」。 ショップの担当者の感想では、、、 「Yは初めてですので、興味をもって扱いました。 色と内装のセンスが いいですね」と、点検と関係ない事を言ってました。 メカの方は、自らalfa等を有し、伊車を長年扱ってきてますので、特に Yが特別なんて事は言わない。 むしろ、機械よりデザインに興味があったのでしょう。 しばらくぶりの愛車ステアリングを握り、家に向かいました。 こころもち、車が滑らかになったような気がしました。 ■ 費用 例によって法的費用で約7万円で、 車検整備と各部交換、整備関係費用、部品代 等、上記の全てで約20万円でした。 アルカンタラに座する人にとって、これが果たして高額かリーズナブルかは、 諸君の判断に任せたいと思います。

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