試乗記 ”購入する一年前に試乗してました。 その頃は、、、”

      【  Lancia Y Type/LS 1200cc CVT 98年式  】       in 1998-05-17 14:30 - 14:45   at 目黒区下目黒 山手通り   温度 晴 25.0 C. ●プロローグ 先日の、FIAT-FESTA'98に行った際、Yに乗って来た方を多く見かけた。 それに興味を持っていたところ、勤務先近傍の”AutoTrading”から、 試乗会の案内が来た。 日曜だというのに、わざわざ会社付近まで、 出向き試乗して来た。 ●エクステリア 元ピニンファリーナから、ランチア・チェントロ・スティレ(Lancia Design Center) に、移籍したエンリコ・フミアの初仕事である。 古いLanciaグリルと、Y10が融合し た要素がある。ここら辺は、http://www.Lancia.comのギャラリーで、動画にて 紹介してるので、覗いてみると理解出来る。 フロアパンは、プント流用であるが、横があるので、ブラーボ(Tipo)のベースと 思える程で、プントのベースとは思えない。 165/65R14の1500クラスで使うタイヤは、この1200ccのボディーに対して、大きくは 見えない。 サイドのキャラクター・ラインは、水陸両用のボートみたいである。 KALEIDOS 100色 & BASIC 12色のカラーの中、試乗車はイメージ・カラーのあの メタ・グリーンである。 これなかなかいい。 帰りがけ、shopの裏の駐車場を みたら、濃いピンクと、メタ・ゴールド(黄金色)があり、あぜんとする。 外寸は、3723L x1690W x1435H なので、幅広なのが解る。 これが、この車のあらゆる要素に影響を及ぼしている。 ●インテリア 乗り込むとすぐ感じるのが、室内の幅があること。 助手席の恋人の肩に手は 回せないであろう。 充分である。 自車DEDRAに比べ、外寸で1.5cmしか違いがない。 あと、5mmで、3ナンバーである。 反して、ホイール・ベース 2380mm(プントは2450mm)なので、リア・シートに 座ると足を投げ出せない。 前後長の苦しい室内である。 もっとも、2人乗り スペシャリティ・カーとして使うならば、必要充分以上である。 メータがこれまた特異である。 センターに埋め込まれている。 中央なので、 目視する時は、真前から少し右に視線を移さなければならない。 一方、和国の 場合(左側通行)では、路側の歩行者、自転車を監視する為に、どちらかというと 真前から左を多く見る。 ということは、メータと路側を見る為に、視線は、 左右を繰り返す事になってします。 もし、右側通行国ならばメータの視線延長上に、 路側があり、目を左右にする必要はない。 ま、これも慣れの問題かもしれない。 メータ自体は、Lnacia御得意の、小さなパネルに多種のメータを詰め込んだデザインで そこには細かくメモリがカチッと刻まれている。 タコと、速度計は重なり合う デザインであるが、色を違えてあるので、見間違いはないであろう。 メータ自体は、高級感ある造形である。 ●シート シートポジションは、イタ車にしては低い方。 Alfa-GTVほどでないが、いわゆる トラック座りでない。 車前方の下の視認はよくないだろう。 試乗車のシートは、アルカンタラでないので、がっかり。 しかし、上質の 織り込みの細かいファブリックで、色合が微妙である。 地色は緑だが、 玉虫のように、角度で紫、黒、黄に見える。 座は少々硬い。 ホールドは、そんなに跳ばしてないので解りません。 ●ボディー 剛性は、15分の試乗では解りません。 でも、Uno、Y10等、一世代前の同等車より 格段に向上してるのは解る。 左右の、タイヤの挙動はしっかりボディで受け止め、 左右が、ちぐはぐになることはない。 尚、リア・トランク容量は極貧である。 キャンプには、ルーフキャリーが必須。 ●エンジン系 890Kg重に、ノーマル 1242cc は、そしてCVTは、ちと"酷"でしょう。 70.8*78.9mm、9.8pressの、初代ファイア、ロングストロークは、寝起きの悪い低血圧 の体調のよう。 慣らしが終われば、調子出るのを期待する。 これでは、LX仕様の1400cc スーパ・フィイア 12バルブ(80PS/6000rpm、11.4mkg)で ないと、試乗にならない。 この項は、次の機会に。 ●ドライブ・フィール 前記のように、重いのにCVTで加速は悪い。 以前は、UnoのCVTに乗っていたが、Yは それ以下である。 Unoは馬力が無くても軽いので、アクセルぐっと踏めば加速した が、それが無い。 これでは、ママが子供を幼稚園に送迎する車である。 助手席の営業マンが、そこで曲がれと指示したので、これをみよがしに、グイッと ステアリングを切り故意に横Gをかける。 うむ、ローリングが少ない、意外に。 結構安定してる。 短めのホイールベースに広いトレッドが効果してる。 トレッド 1405 1390は、ベースのプント 1375 1365よりずっと広い。 Lanciaの セオリーである。 ついでに、ラテラル・リンクでも付けてくれてれば、涙が出るが そうはいかない。 とにかく、縦より横を意識する車である。 路面からの、突き上げは割とくる。 自分でタイヤをチョイスすれば、好みの 乗り心地を得られるだろう。 尚、CVTはスムーズである。 これは、クリープなしの、自動クラッチ式である。 クリープ付きであると、ブレーキで停まる寸前にトルク不足でエンストする事が、 ある。小排気量エンジンである場合は。 Unoでよく体験した。 自動クラッチの場合、車庫入れ時の低速に、クラッチ断続のバイブレーションが 発生すが、このスバルCVTはそれがなく、停車時から軽くアクセルを踏むと、 ショックなくつながり走り出す。 改善済みの新しい世代のCVTという感じがする。 ●エピローグ という事で、加速は幼稚園送迎用のママ車の呈をなす。 Trino技術者は、ジャポネ が騒さいので、とにかく安易にオートマをつけたって結果でしょう。 この、エンジン にはアンマッチでしょう。 本来の試乗は、1400ccのモデルですべきでしょう。 他のファクターは大旨気に入りました。 もし、「プント/ブラーボ/Yから、どれかを選べ」と、問われたら、迷わずYに するでしょう、私は。 それは、Yが今でもLancia臭いからです。 追伸:今回は手短かに試乗記をまとめようとしたが、また長くなってしもうた。    拙文は、通勤車中にて立ちながらPalmTop-PC(HP200LX)で、執筆してる。    昨今、路線で人身事故が頻発し、車中に閉じ込められ、影響で執筆時間が    ながくなる。文章も長くなる。 左遷、転勤、降格、リストラぐらいで、    人生最後とばかりに、電車に飛び込むのは止めて欲しい。    休日は、ラテン車に乗り、人生を楽天的にポジティブに生きて欲しい。



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