【  Y 日記 】

1999-07-04 OLIO! これでもかのオイル交換 (走行 10400Km)

    ●男子厨房にたたずにオイル交換 オイル交換ぐらいは自分でやるべきです。 大手カーショップでは、 オイル缶を買うと、交換はただっていうサービスがありますが、、、 理由1: 自分で納得いくオイル交換をやりたい。 理由2: 店での交換でトラブルを体験した。 理由3: オイルは奥が深い。 とあるメカの人の証言では、「どんなに古いオイルを抜いても新しいオイルに 汚れが混ざりますよ。だから完璧な交換はできませんよ」 といわれた。 で、交換の際に自分流のエンジン洗浄を思い付き、長年施行してる。 それに、ショップでのトラブルは実体験してる。 キャップの付け忘れで エンジンルームが油だらけのエンジン・オイルサーディン事件。 オイル・レベル ゲージを折られたトラブル。 交換時の誤って電気系を切断して不動車にされた トラブル(友人)、等等。 それに、オイルはメーカー、ブランド、グレード等に よってかなり特色があります。 それに留意して自分(車)にあったオイル探して みるのも楽しみでしょう。 ●では、用意するもの オイル受け皿  ……  Yは4litterの交換ですが、受け皿は5Litterものに しましょう。 大きい方がこぼさないので作業性が向上。 ジョッキ    ……  これは、4Litterものでいいです。 プラスチック製で、            中のオイルの色が見えるものにしましょう。 フィルター回し ……  リムーバーです。 径に合せて用意して下さい。 六角レンチ 12mm……  FIAT系エンジンは、全て総てすべてこのレンチで共通であり LanciaのエンジンもFIATベースですので、ドレイン・コック は、総て共通です。 Ritmo、Uno、DEDRA、Yのすべてが これ一本で十数年以上交換してます。 ボロ布     ……  あらゆる局面で使います。オイル交換で、オイルで汚すのは 恥です。 布で拭き取りながら作業しましょう。 ビニール手袋  …… 使い捨ての手袋です。 オイルフィルター … 品番5984044(FIAT部品コード) です。 ●今回のオイルの選定 もちろんA-gipです。 缶のデザインがいいし。 まじめな理由はオイル劣化が 少ないからです。 今回は、Yで初めての交換なので、2缶(4Litter缶×2) 買いました。 いずれも、A-gipですが、赤い方が"Touring Plus"10W-30 SJで、 他方が"Dino Formula"15W-50 SJ/CD です。 何故Dinoにしたかと言うと、 「上が50」だからです。 このYのようにロングストーク・エンジンの場合は、 粘るOLIOの方が合います。 ロングの場合はピストン速度が速いので、シリンダー 内壁の油膜切れを防止させなくてはなりません。 何故か、こういったエンジンでは 固いオイルの方がすみやかなのです。 だから、50ぐらい欲しいです。 尚、ショート・ストロークの場合は、ゆるい(水っぽい)OLIOを早めの交換で 管理しましょう。 ショートはピストンリングの摺動面積が大きいので ゆるい方がいいです。 以上のセオリーは小生の長年の経験によります。 あと、A-gipにする理由は、伊国OLIOであることと、A-gipに交換しても 交換後の「気持ち良さ」があまりないからです。 大抵、オイル交換すると 新しいオイルになるのでその直後はエンジンが滑らか、気持ち良くなるものです。 しかし、A-gipではそれほど交換後の気持ち良さはありません。 つまり、 使用後の古いオイルと交換した新しいOLIOに差がないのです。 つまりイ、 あまり劣化してないのです。 昔、FIATのラリー用のレーシング・オイル (Litter \4000)を使った事がありましたが、7000Km使っても全然劣化せず 粘ってました。 A-gipにするのは、もちろんメーカー指定である事も理由です。 OLIOに関しては、しゃべりだすとendlessなので、後日の日記にしましょう。 ●手順1 …… 使用済みオイルを抜く 抜く方法は”吸い上げ”でなく、”下抜き”にします。 どっちが良いかは、 巷でよく議論になる事ですが、私が”下抜き”にする理由は、実はその吸い上げ 道具を持ってないからです。 気分的にも、下抜きの方が全部抜ける気がします。 で、6角レンチを挿してエイ。 ドレインコックは、オイルパンの底ではなく、 パンの後方壁の下端にあります。 底にないのは、走行中に道路の凸凹に当てて 変形させない為の配慮です。 後方なので、車の前に自分は寝て腕を後方まで 回して6角レンチでエイ。 この時の注意は、下に抜くネジを上から見る方向なので、 コック・ネジを逆に回してしまうミスです。 気を付けましょう。 尚、予め上のオイル注入口は開けておきます(キャップをとっておく)。 これは、オイルが勢い良く出るように配慮です。 流れ出るオイルは、受け皿で受け溜めます。 ●手順2 …… ゆすぐ 旧オイルが下でポタポタ状態になったら、上のオイル注入口から、新品のオイルを 50ccぐらい注ぎます。 下からその新品オイルが垂れてきたら、オイル抜きは 終了としましょう。 ●手順3 …… オイル・フィルター交換 Yの1424型エンジンは、前方の下の方にフィルターが位置してます。 ジャッキアップしなくても、寝そべって下から手を入れると、簡単に手が届きます。 保守性抜群。 但し、エンジン全面壁がせまっていて、ガバッとフィルターを 握れるほどの隙間はないので、フイルター回し道具で緩めた方がいいでしょう。 新品フィルターのシールゴムに油を指先で塗って、エンジンに装着します。 ●手順4 …… 洗いのオイルを入れて暖機運転 ここで、登場するのが、"Touring Plus"10W-30 SJです。 これは、30ですので、 水っぽくてさらさらしてるタイプです。 この柔らかいOLIOで、エンジンを洗います。 何やら、エンジン用のリンス剤なるものも売ってますが、そんな高価で、 効果も影響に関しても未知の物体を使うより、緩いオイルで充分です。 最適です。 ドレインコックを閉めて、このOLIOを入れて、暖機運転を10分程します。 時々(2、3回)、5000rpmまで空吹かしします。 ●手順5 …… 洗いオイルを抜く 再び、ドレインコックを開けて抜きます。 緩いOLIOなので、元気な男の子の様に 突出します。 この洗い用OLIOは、次回以降に使いますので別容器にとっておきます。 再び、ドレインコック・ネジをきっちり締めます。 緩く締めても不安だし、 きつくすると次回にネジを緩められなくなります。 ラチェット等を使うと 締め過ぎてしまうので、6角レンチで手の力で普通に閉める程度のトルクに しましょう。 ●手順6 …… 新OLIOを注ぐ さて、いよいよ "Dino Formula"15W-50 SJ/CD を入れます。 しかし、このエンジンのオイル注入口がちょっとこまる。 と言うのは、 注入口の中が浅くて、しかも口の直下に物があって、オイルを入れると溢れやすい のである。 これは、たぶんエンジンが背高なので、少しでもヘッドを低く しようとしたせいであろう。 そこへ、納豆の様に粘るDinoを注ぐわけだから、 ゆっくりゆっくり慎重に少しずつ水飴を垂らさないとあふれてしまう。 うっかり、 溢れると、エンジン後面のプラグにかかります。 ●手順7 …… 新OLIO レベル・チェック つまり、オイル量のチェックです。 が、が、が、出来ません。 と言うのも、オイルがほとんど透明なのでレベル・ゲージの油液面が 解らないのです。 それほどに、旧オイルの絞り出しと洗いが効いていたので 透明なのです。 どうだ、まいったか ! ここまでやるオイル交換なのだ。 汚れの引継ぎは皆無だぞ! 思い知ったかア、、、 誰に云ってんだろう僕? だから、オイル量は予め、ジョッキのメモリできっちり計って注入します。 3.6litterを注入しました。 ちなみに、旧オイルは抜いた際は、3.5litterでした。 100ccの差は、フィルターに残留してて捨てられた分です。 以上 作業時間90分でした。 結果 ・・・ 交換後はエンジンが少々スムーズになりました。 早速、手が沼の例の秘密のテスト・コースに行きました。 交換後20Kmぐらい 走ってくると調子が出てきました。下の回転でのトルク粘りが増した様な気がします。 狙った通りの、OLIOチューニングになりました。 御満悦の僕。 PS: 古いオイルは、オイル缶に戻して、オイルを購入したショップに 持込み、引き取ってもらいましょう。 けして、そこら辺に捨てない様に しましょう。 尚、オイル処分用の用材が売られてますが、それに格納し ショップに持っていっても、引き取ってくれない可能性があります。 気を付けましょう。 オイル缶は、ボロ布で奇麗に拭いて渡しましょう。エチケットです。



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